うのたろうです。
最近、街でよく「自撮り棒」を見かけます。ですが、これ、じつは犯罪になるケースもあるんです。具体的には、罰金あるいは懲役。怖い言葉がならんでいます。
ですが、じっさい自撮り棒で写真を撮っただけで罰金を払わされたなんていうケースがあるくらいです。もちろんマナーの問題ではなくて法的にという意味で、です。
いったいどういうことなのでしょうか?
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自撮り棒とは?
コニカミノルタが1980年代に世界で最初に開発した日本発の商品。ですが、珍品すぎてずーっと日の目を見ることがありませんでした。
しかし、近年になってスマホが普及したことにより一気に世界的大ヒット。そんな変わった経緯を持った商品です。
で。
その自撮り棒がいったいどんなものかといえば、ひらたくいえば棒の先端にスマホをセットして写真や動画を撮影するもの。見た目としてはこんな感じの商品です。
そんな自撮り棒ですが、じつはさまざまな注意事項が存在しているのです。これは意外と知られていないことなので、覚えておいてください。
マナーの面での注意事項
1.人が密集している観光地では使用の際に注意が必要
これはちょっと考えればわかるところですね。人にぶつかってしまうと、それが原因でトラブルに発展してしまいます。そうならないためにも、自撮り棒を使う人は周囲に気を配るなどして安全に使用するようにしましょう。
ちなみに。
日本では北陸新幹線の金沢や富山など5駅で使用が禁止されることが発表されました。
そして世界ではスミソニアン博物館(米)、ニューヨーク近代美術館(米)、ナショナルギャラリー(英)、ベルサイユ宮殿(仏)などは先日、自撮り棒の使用禁止方針を打ちだしました。またルーブル美術館(仏)も現在、ルール厳守を呼びかけているそうです。
2.博物館や美術館内での使用は禁止
これもちょっと考えればわかることなのですが、意外とこれを守れない人が多いのが現状です。カメラならばダメというのはわかるのに、自撮り棒についたスマホでの撮影はOKと勝手な解釈をしてしまっているのです。
これにはひとつの原因があります。
それは「海外の美術館は自撮り棒にかぎらず写真撮影OKの場所が多い」ということ。
ですが、日本ではほとんどの場合、美術館のルールとしての「撮影禁止」になっております。そし、自撮り棒が展示物に接触し破損してしまう恐れがあるという点からも使用は禁止されています。
3.東京ディズニーリゾート(東京ディズニーランド/東京ディズニーシー)で使用禁止
もともとTDLの施設では三脚などの撮影補助機材の持ち込みも禁止されています。ですので、とうぜん自撮り棒も禁止。自撮り棒は「撮影補助機材」にあたるというわけです。
そのため撮影の際は、セルフタイマーの使用、あるいはキャスト(園内スタッフ)への声かけをかならずおこなうようにしてください。
※ちなみにUSJ(ユニバーサルスタジオジャパン)は自撮り棒OK。
法律的に禁止
ここからがだいじな話です。
といいますのも自撮り棒が違法になるケースが存在するのです。それは……
認可のない自撮り棒は法律的に使用禁止だということ。
なぜならBluetooth(ブルートゥース)通信など無線機能でシャッターが押せるタイプの自撮り棒は事前に国家の認可が必要だからです。
したがって本来、自撮り棒は無認可で使用すると犯罪になります。電波法違反の疑いで100万円以下の罰金または1年以下の懲役。これが具体的な刑罰です。
これには理由があります。
といいますのも……
じつは無線機能で「通信」をしてシャッターを押したりとカメラ機能を使用する場合、この無線は電波法の影響下におかれます。
もちろん技術基準適合証明(技適マーク)が付いている製品ならば問題ありませんが、安価な自撮り棒の場合、このマークがついていないことがほとんどです。
※技適マーク(このマークが自撮り棒についている場合はOK)
ここで怖いのは、この電波法違反の疑いがあった場合、販売者だけでなく使用者にも罰金や懲役が科せられるという点です。「知らなかった」では通じません。
ちなみに。
日本で適法製品とされていても、国外では違法というパターンもありますので注意が必要です。日本から自撮り棒を持って海外旅行にいくというのも実は危険な行為なのです。
まとめ
以上のことから、自撮り棒は「マナーの問題」「電波法の問題」両面から使用が制限されています。
一度、手元の自撮り棒を確認してください。きちんと認可を受けているマークがついているのか、いないのか。
もし認可を受けていない自撮り棒の場合、冗談ではなく本当に罰金あるいは懲役を科せられてしまうので気をつけてください。
ちなみに。
うえの写真にあったようなブルートゥース不要のイヤホンジャックにに差して使用するタイプの自撮り棒はマークがなくてもOKですので安心してください。
安全に楽しく写真を。
うのたろうでした。