うのたろうです。
クラシックが好きです。
クラシック音楽といえば。
日本では、なぜか定期的にクラシックのプチブームがやってきます。
短い期間にメディアで集中的にプッシュされ、あっというまに新しいクラシックファンをつくっているようです。
こういった状況は古参の人間にとっては、嬉しいような、ちょっぴり嫉妬するような、そんな感じです。
ということで。
本日は、そんなクラシック音楽の話。
具体的には。
「クラシック初心者は最初にこのCDを買え!」です。
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クラシック初心者にオススメの1枚
これです。
モーツァルトです。
後期交響曲集です。
【レーベル】EMI Rouge&Noir
【カタログNo 】5753772
【指揮者】カラヤン
【演奏】ベルリンフィル
たしか輸入盤2枚組で1500円くらいだと思います。
安いんです、クラシックのCDって。
ということで、まずはこれを買いましょう。
このCDがオススメな理由
理由は単純です。
このCDがクラシックとして「べた」だからです。
いってみれば、クラシックCDのなかの基本的な1枚。
クラシックを聴いているのならば、これは持っていなきゃおかしいだろというくらいのものなのです。
そして理由はもうひとつ。
クラシックを聴き始めてたばかりのころというのは、たいていCD屋にいってもなにを選んでいいかわかりません。
たとえば。
クラシックコーナーの棚の見方はこんな感じです。
モーツァルトの交響曲41番を買いたいなと思った人は以下のような動きをします。
・クラシックCD売り場
↓
・モーツァルト
↓
・交響曲のコーナー
↓
・交響曲41番
この流れで目当ての曲を探すことになります。もちろんこの流れはインターネット購入の場合もおなじです。最初の「クラシックCD売り場」が「インターネットショップのクラシックのジャンル」に置き換わるだけです。
ページをひらいてみると(足を運んでみると)、そのコーナーだけで膨大な量のCDがあることがわかります。
指揮者違い、演奏違いでおなじ曲のCDが何10枚、何100枚とあるのです。
そのなかからベストな1枚を選ぶことなど、これからクラシックを聴こうと思っているクラシック初心者のかたには絶対にできません(こういったことはクラシック音楽の楽しさと同時に、初心者に対する不親切で、こういったことがクラシック音楽のハードルをあげている原因のひとつでもあります)。
そのため。
まずは、なにも考えずに買える一枚というものを手にいれてから趣味の世界として自分のなかで発展させていくことがクラシック音楽を一番楽しく聴き始められる方法のひとつです。
そんななかでこのカラヤン/ベルフィルのモーツァルトはもっともオススメな1枚です。
このCDがべたである理由
ポイント①「モーツァルト」だから
まず作曲家がモーツァルトであるということ。
これはクラシックを聴かない人をふくめ誰でも知っている作曲家でありながら、ちょっと通な感じがするところが最初のポイントです。
「好きな作曲家は?」ときかれて「ベートーヴェン」とこたえるよりも「モーツァルト」とこたえたほうが、クラシックをかじっている感じがしませんか?
きっとそれは、ほかの人も感じていることです。
ポイント②「カラヤン」だから
指揮者がヘルベルト・フォン・カラヤンであること。
このカラヤンという人は、指揮者のなかでは一番有名、一番べた。それくらいの人なのです。
クラシックを聴いたことがない人でも指揮者カラヤンの名前をきいたことがある人もおおいかもしれません。それくらいに有名なので、最初に買うクラシックCDとしてはもっともふさわしい1枚だといえます。
さらに演奏のベルリンフィルもべたで有名なので、そういった意味でもこの組みあわせのこのCDがオススメなのです。
ポイント③「曲が有名だから」
交響曲41番はモーツァルト最後の交響曲です。タイトルは「ジュピター」。
そして、それとおなじくらいに有名なのが交響曲40番。
さらには36番「リンツ」までもおなじCD(といっても2枚組ですが)に収録されています。
もっといえば35番「ハフナー」、38番「プラハ」もチョーがつくほどの有名曲です。
これはようするにポップスのベストアルバム(しかも2枚組!)と考えても良いでしょう。それくらいにいい曲ばかりなのです。
もっといえば。
この交響曲35番から41番までは、さまざまなタイプの曲が混ざっています。
どの曲もそれぞれに違った味わいがあり、まったく違う雰囲気の曲といえるでしょう。
さらに交響曲なので第1楽章から第4楽章まで一曲をとおして聴くことで、初心者がなんとなく頭にある「クラシック音楽って、こんな感じ」というイメージも充分に感じることができます。
そういった意味でも、このCDはオススメなのです。ちなみに……
交響曲37番が収録されていない理由は?
この後期交響曲集には交響曲37番は収録されていません。
ちょっとしたうんちくが長くなってしまいますが、これには理由があります。
その理由とはモーツァルトの37番という交響曲は存在しないからです。
モーツァルトの交響曲37番は序奏だけがモーツァルト作曲で、主題以下そのほかはハイドンの交響曲25番としてリリースされているのです。
この話はまたべつの機会にいたしますが、そんな理由からこの後期交響曲集には37番は収録されていないのです。
まとめ
クラシック音楽に興味を持ったけれども、膨大な量のCDのなかからなにを選んだらいいのかわからないという方は、まずはこの1枚を買ってみてください。そしてそこからクラシック音楽の世界を広げてみてください。
このぼくの話が、あなたのクラシック求道の道しるべになることを心より願っております。
うのたろうでした。