うのたろうです。
その目のかゆみ、花粉症ですか、アレルギー性結膜炎ですか?
というわけで。
本日は、アレルギー性結膜炎の注意や予防、そして症状や治療法などのお話しです。
この違いを知っていると早めの対策ができますので、ぜひチェックしてください。
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花粉症とアレルギー性結膜炎の違いは?
花粉症とアレルギー性結膜炎の違いは、その症状が季節的なものなのか慢性的なものなのかという点です。つまり……
花粉の飛ぶ季節だけ限定してかゆみや充血が起こるアレルギー性結膜炎を「季節性アレルギー性結膜炎」、1年中症状が続く状態を「通年性アレルギー性結膜炎」と呼んでいるにすぎないのです。
アレルギー性結膜炎の原因は?
アレルギー性結膜炎を引き起こす原因となるアレルゲン(抗原)は、空中を漂い目のなかに飛びこんでくるタイプの吸入性アレルゲンがほとんどです。具体的には以下のもの。
1.スギ、カモガヤ、ブタクサなどの樹木や草花の花粉
2.ダニ、ハウスダスト
3.即時型(I型)アレルギー
①は花粉症の原因となる季節性の物質。②は家のなかの埃のことで、ダニやカビ、動物のフケや蚊などが混ざった通年性の物質をさします。
ほかにもアレルギー性結膜炎は③「即時型(I型)アレルギー」で起こります。
たとえばスギ花粉などのアレルゲンが目の表面に飛びこんでくるとリンパ球でIgE抗体がつくられ、マスト細胞(肥満細胞)と結合します。これは目がアレルゲンであるスギ花粉に対抗するためです。
そこにさらにスギ花粉がはいることによりアレルギー反応が起こり、アレルギー性結膜炎の症状がでるというわけです。では……
アレルギー性結膜炎の特徴は?
アレルギー性結膜炎の特徴は以下のものです。
通常の結膜炎の症状(充血、目やに、なみだ目)+目のかゆみ
これは思わず目をゴシゴシこすってしまうほどのかゆみです。さらにまぶたの裏には粘膜のブツブツが増えたり白目がむくんだりして、ときにはまぶたからはみだしてしまうこともあります。
もっとひどい場合になると、まぶたの裏の粘膜がでこぼこになったり黒目にも傷ができたりもします。
こういったアレルギー性結膜炎は、春季カタル、アトピー性角結膜炎、巨大乳頭結膜炎といったタイプに分類されます。治りにくいタイプの結膜炎なので注意が必要です。
ちなみに……
春季カタルとは?
子どもに多く見られる重症なアレルギー性結膜炎のことで、特に小学生の男の子に多く見られます。
症状は激しい目のかゆみや白い糸状の目やにがたくさんでるのが特徴です。目があけられず授業を受けることが困難になり、視力が落ちてしまう場合もあります。
そのため春季カタルにはステロイドや免疫調整薬が必要。ときには手術も必要になってきます。
アレルギー性結膜炎は他人にうつるの?
こたえはNOです。アレルギー性結膜炎は他人にうつりません。花粉症も人にうつることはありませんよね。それとおなじことです。
そのため子どものアレルギー性結膜炎の場合、本人が目をあけられる状態ならばプールにはいることも可能です。
ただし、プールの消毒液は刺激が強いのでゴーグルをつけるようにしてください。またプールからあがったあとは防腐剤の入っていない人工涙液で目を洗い流しましょう。水道水はNGです。
アレルギー性結膜炎の治療は?
抗アレルギー点眼薬でアレルギー反応をおさえます。
目のかゆみや充血を起こさないようにする点眼薬です。副作用もなく安心して使用できるのが特徴です。
しかし抗アレルギー点眼薬では症状が治まらないことがあります。花粉の量が多すぎたり、目の状態が悪化してしまっている場合です。
その場合はステロイド点眼薬を追加します。ステロイド点眼薬は副作用として眼圧が高くなる場合があります。そのため2週間以上連続して使用する場合は定期的に眼科医に検診をしてもらうようにしてください。
ちなみに市販薬では「防腐剤の入っていない人工涙液」を使用するのもひとつの手です。これは目の表面に飛びこんだアレルゲンを洗い流すことができる唯一のオススメ市販薬です。
また防腐剤がはいっていなければ1日何回でも点眼できるのでそういった点からもオススメです。
アレルギー性結膜炎に効果のある点眼薬の使用時期は?
抗アレルギー点眼薬は花粉がたくさん飛散するまえの時期から使用することで、その年の症状を軽くさせるという効果も期待できます。
目安としては1月の下旬ころから点眼すると良いでしょう。
アレルギー性結膜炎の対策と注意は?
1.ゴーグルとマスクでスギ花粉対策を
アレルギー性結膜炎は、いわばエスカレートした花粉症のようなものです。なので、まずは通常の花粉対策をすること。これが一番だいじになってきます。外出時にはマスクとゴーグルをし、そとから帰ってきたら洋服をはたいて家のなかに花粉を持ちこまないようにしましょう。また花粉が多く飛散するときの外出はできるだけ控えるようにしてください。
2.部屋を掃除しハウスダストを予防する
そしてハウスダスト対策として部屋の掃除をまめにしてください。目安は排気循環式の掃除機で週に2回。部屋の湿度は50%に保ち、室温も20~25度に保つこと。これだけでもかなりのハウスダスト対策になります。
3.コンタクトレンズは禁止
もしアレルギー性結膜炎の疑いがあったり、アレルギー性結膜炎と診断されてしまった場合は一時的にコンタクトレンズが使用できなくなります。まぶたの裏の粘膜とコンタクトレンズがこすれて、炎症がひどくなるためです。治るまでメガネで生活し、眼科医から処方される点眼薬できっちりと治療するようにしてください。
慢性化してしまってはずっとコンタクトが使えなくなってしまいますので、早めの受診が早く治すための唯一の方法です。
まとめ
アレルギー性結膜炎は花粉症がエスカレートしたものだという認識でかまいません。人にうつることはなく、点眼薬で治療をします。まずは大人も子どもも眼科を受診するようにしてください。
春はアレルギーを持っているかたにとって大変な季節だろうと思いますが、少しでも症状が改善されることを願っています。
うのたろうでした。