うのたろうです。
「ワンチャン」という言葉を知っていますか?
今、じわじわと流行ってきている単語ですが、じつはこれ誤用だったりします。
ということで。
本日は「ワンチャン」の正しい意味と使い方をお送りいたします。
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ワンチャンの誤用例
・昔 → 一発のチャンス
・今 → 心を落ち着けるおまじない
過去に世間一般でつかわれていたワンチャンの誤用
失敗したけど
もう一度(ワン)
可能性(チャンス)
あるかな?
これがワンチャン。
そしてそれが転じて、現代ではこんな誤用に……
(まだ一回チャンスがあるから大丈夫といって)心を落ちつかせるおまじない
ですが、これら2つとも大間違いです。
では……
正しいワンチャンとは?
「ワンチャン」とは本来、麻雀用語です。
3枚見え……といえばわかりやすいでしょうか?
詳しく説明いたします。
由来は以下のものです。
麻雀のルールを知っている方ならピンとくることかと思います。
麻雀というのは各牌が4枚ずつあるというのが全体の牌の構成です。
ということは。
たとえば2という牌が自分視点で3枚場に見えていたら、ほかの人が2、3のターツを持っている可能性が低くなります。
なぜなら2という牌はあと1枚しか見えない場所に残っていないのですから。
なので。
相手のひとりがテンパイしているとして1があたり牌である可能性も同様に低いといえます。
そういった理由からその相手には1という牌はワンチャンスだといえるというのがわかります。
これが正しい意味のワンチャンなのです。
ですので。
2chなどでよく耳にする。
「ワンチャンあるで」
というせりふの意味は。
「可能性はゼロじゃないから気をつけろ(転じてがんばれの意味も)」
といった感じになるのです。
そして。
「もう1枚ある」というものではなく「あと1枚しかない」といったニュアンスが強いのです。
ちなみに……
「ノーチャンス」という言葉もある
ワンチャンからの派生でノーチャンスという言葉もあります。
これは「上記の例で2が4枚見えていたら1はノーチャンスとなる」というのが由来です。
※1があたり牌になるケースが1の単騎待ち以外あり得なくなるため
つまり……
やはりどう考えても「もう1回チャンスがある」や「心を落ちつかせるおまじない」というのはニュアンス違いの、まったくの誤用だということがわかります。
まとめ
といっても言葉は生きているものです。
「壁ドン」の誤用といいガチガチに考えてしまうのもいかがなものかなとも思いますが、こういった文化や背景のある言葉が誤用されたり、言葉にそぐわないちぐはぐな意味を追加されてしまうというのは、物書きとしてさびしくもあります。
難しいですよね、言葉って。
ですが。
正しい「ワンチャン」は知っているとネタとして、いろんな人に自慢できますよ?
以上。
たまにはまじめに物書きです。
うのたろうでした。