うのたろうです。
ふだん小説を書いたり、ライターをやったり、店番をしていたりします。
で。
まあ。
そんなぼくがお話しする、言葉のお話し。
コンテストやコンクールに小説をだそうと思っているかたには、けっこういいヒントになる情報かもしれません。ときに……
「寂しい」
これをなんと読みますか?
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寂しいの読みかたは?
この文字の読みかたは、人によって違うと思います。
ひとつは「さみしい」。
そしてもうひとつは「さびしい」。
です。
では、この漢字の読みかたの違いはいったいどこからくるのでしょうか?
「さみしい」と「さびしい」の読みかたの違い
これはこの単語を発音する人、表記する人によって異なります。
たとえば「彼氏に会えなくて、さみしいよ」なんて日記やブログに書く女の子がいると思います。
あるいは「今日は会えなくてとてもさびしかったよ」なんていうメールを彼氏に送る女の子がいると思います。
つまり、この「さみしい」と「さびしい」は、ようするに、人それぞれが自分のつたえたい感情のニュアンスでつかいわけていることがほとんどなのです。
では、いったい、この漢字の読みかたはいったいどちらがただしいのでしょうか?
ただしいのは「さみしい」? 「さびしい」?
そこでこのふたつの読みかたをそれぞれ辞書で調べてみましょう。
まずは「さみしい」から。
この単語を国語辞典で調べると、以下のような説明が書いてあります。
「さびしいの項目を参照のこと」
そして「さびしい」の項目を見ると、詳しい説明が書いてあるのです。
ということは……?
もうすこし深くつっこんだ調べかたをしてみます。
内閣告示されている「常用漢字表」で調べる
すると「寂しい」のただしい読みかたは「さびしい」というように記載されています。
そして「さみしい」の読みかたは常用漢字表では認められていないのです。
つまり。
「寂しい」についてのただしい読みかたは「さびしい」だということになります。
では、この「さびしい」の意味はどうなるのでしょうか?
さびしいの意味は2とおり
さびしいという言葉には、おおきくわけて2つの意味があります。
①情緒的な意味
いるはずの人やあるはずのものがなくて、満たされない気持ち
【例文】
・さびしい毎日
・ふところがさびしい
②客観的
人の気配がなく、ひっそりとしているさま
【例文】
・さびしい山道
・さびしい村
まとめ
つまり「寂しい」という言葉のただしい読みかたは、今のところ「さびしい」ということになるわけです。
ので。
たとえばこういった単語を小説で漢字ではなくひらがな表記する場合。
「さみしい」と書いてしまうと誤字のあつかいを受けてしまうおそれがあります。
そのため、コンテストやコンクール用の小説を書くさいには「寂しい」または「さびしい」という表記をするようにしてください。
「さみしい」という表記にすると、大きな減点対象になってしまうことがありますので。
本日、ちょいとまじめな小説のお話しでした。